Q−8 ようりんを施用すると稲の倒伏を防止できるそうですが、なぜですか?ようりん中のけい酸について教えて下さい。

A それは、ようりんの中に含まれるけい酸によって丈夫な稲になるからです。

 茎葉中のけい酸を調べてみますと、倒れない稲はどの部分にも多いのに、倒れた稲では少なくなっています。水稲は、けい酸をたくさん吸うので代表的なけい酸植物といわれていますが、窒素が多いとけい酸は吸われにくくなり、茎葉が軟弱になって倒れやすくなります。けい酸は窒素をやりすぎても、余分に吸われるのを防ぐ作用がありますので、けい酸を充分施しますと、稲は茎葉が硬くなって直立し、節間も短くなって倒伏に強い稲になります。

 また、苦土が不足しますとけい酸が吸われにくくなりますが、ようりんには苦土が含まれており、けい酸の吸われ方を一層促進して、倒伏防止に大きく役立つわけです。

 一方、けい酸のかたちは、どんなものでもよいわけではありません。けい酸のかたちが、短分子構造で他の成分との結合が弱いのは溶けやすく、効きめも高いですが、長分子構造で他の成分との結合が強いものは溶けにくく、効めが遅いといわれます。

 ようりんには、この短分子構造のけい酸が含まれていますので、肥効が高いといわれます。良質なけい酸ほど、弱酸に溶ける割合が高いとされていますが、表3に弱酸に溶ける割合を示しました。ようりんは、溶解度の高いことが認められます。

 

表3.ようりん・鉱さいのく溶率

(日本肥糧検定協会大阪支部 1967)

品  名  く 溶 率
ようりん
けいカル
    95.4%
  53〜74


 

*く溶率 2%くえん酸に溶けるもの。