Q−12 ようりんの種類にBMようりんというのがあるそうですが、どんなものですか?

A BMようりんのBはほう素(ボロンの頭文字)、Mはマンガン(マンガンの頭文字)をとって名付ています。成分は、表6のとおりです。

表6 BMようりんの保証成分と副成分

     保  証  成  分(%) そ の 他 の 成 分(%)
りん酸苦土けい酸アルカリ分 ほう素マンガンモリブデンコバルト 亜鉛
  20.0 13.0 20.0 45.0 0.5 1.0 4.0  微 量 を 含 む


 

 アルカリ分は石灰30%+苦土(石灰換算13%×1.39)

 

[製造]BMようりんの主原料は、ようりんと同様にりん鉱石、蛇紋岩、それに加えて、ほう素を含む鉱石およびマンガンを含む鉱石です。これらの鉱石を、電気炉または平炉でドロドロに溶かし、急冷してつくります。ただ単に、ようりんに、ほう素とマンガンを添加したものではありません。

[特性]BMようりんは、ようりんの特性(@肥効は緩効性、Aどの成分も弱い酸にとける、B接触溶解吸収、C塩類共存効果)を持っています。

(本文のようりんの特性の項および表7を参照)

 

表7 BMようりんの各成分のく溶率(多数の分析平均%)

  りん酸 石灰  苦土 けい酸 マンガン ほう素
2%クエン酸可溶99.5〜9999〜98 99〜96 99〜96 99〜98  99

 

 

 B(ほう素):ほう素が欠乏すると、一般に生長点の分裂が止まり、花粉の発育が害され、結実不良になります。また、養分や水分の通路となる維管束や組織がこわされ、それが黒化するなどの症状が現われます。

 豆科植物では、根りゅう菌の生育が悪く、また、各種の植物においては、植物体の萎縮が見られます。ナタネ・大麦・小麦の不稔をはじめ、リンゴ・ブドウ・桑・ホップ・大根・セロリー・亜麻・トウモロコシ・サツマイモ・カブ・大豆・トマト・白菜・カンラン・ビート・フダンソウなどの生理障害は、ほう素欠乏によるものであることがよく知られています。

 M(マンガン):マンガンは、葉緑素の構成成分ではありませんが、これを欠くと葉緑素の生成発育が不完全となり、葉に黄白色(クロロシス)を起します。石灰の施用、その他の原因で土の反応がたかく、例えばpH6.5になると植物にクロロシスを起しますが、これに葉緑素の生成と直接関係のある苦土、鉄などを与えても回復しない場合には、マンガンを与えてやると健全状態に回復することがあります。

 BMようりんは、ようりんの特性に加え、上記の役割をもつB(ほう素)とM(マンガン)を含有していますので、野菜・果樹を中心とした畑作物には、より効果的といえます。

 しかも、含有している成分がく溶性ですので、水溶性のB(ほう素)を施用する場合と異なり、過剰症の心配はまずありませんので、安心して施用できます。