Q−10 ようりんは秋に散布しても肥効が変わらないそうですが、なぜですか?他のりん酸質資材ではどうですか?

A ようりんはガラス状態構造をしたく溶性であり、水には溶けにくく、土壌中の弱い酸や作物根、土壌粒子の接触によって溶解吸収されます。秋施用しても水溶性の肥料のようにすぐには水に溶けず、徐々に可溶化しますので、りん酸の固定が少なく、塩基の溶脱も少なく土壌中で有効態のままで保持される割合が高いため、翌春の肥効は変わりません。表4は、山形県農試の成績ですが、秋期散布、雪上散布でも効果は低下しませんがので、農閑期に散布することをおすすめします。

 他のりん酸質資材は、水溶性または一部水溶性りん酸を含んでいるため、施用と同時に水溶性の部分が溶け出して鉄やアルミナと結合して作物に吸収され難い形に変わりますので翌春の肥効が低下してしまいます。

 

表4 ようりん施用時期別試験(収量調査)

(山形県農試 1964)


施 用 時 期
 最 上 分 場  尾 花 沢  庄内分場
玄米重 指数 玄米重 指数  玄米重 指数
標準( 5月 6日)
秋期(12月10日)
雪上( 3月26日)
494Kg/10a
491
493
100%
99
100
617Kg/10a
620
616
100%
100
100
509Kg/10a
529
511
100%
103
100
土    壌腐植質火山灰性植壌土壌 土 火 山 灰 強グライ粘土還元型